まず、昨年12月4日には、早稲田大学文学学術院において、早稲田大学演劇映像学会第29回研究発表会が催され、会員の今野と鈴木が研究発表を行いました。今野の発表題目は「ジャン・ユスターシュ作品の分析――映画における自己反省作用の概念によりつつ――」、鈴木の発表題目は「『世界の六分の一』における映像と字幕の関係について」です。ここでは普段は指導をしていただく機会の少ない演劇などの先生方からもご意見、ご批判を頂戴することができ、きわめて有意義な研究発表であったと思います。
年明けには修士論文の提出、それに続く口頭試問がありました。映像を専攻する学生で今年論文を提出したのは、高野、今野、佐藤、鈴木の4名です。論文の題目は、それぞれ以下の通りです。
高野龍一郎 「フィルム・ノワール作品分析」
今野真「ジャン・ユスターシュ研究――映画における自己反省作用の概念に拠りつつ」
佐藤圭「溝口健二作品のスタイルとその評価――『女性の勝利』から『近松物語』まで」
鈴木啓文「ジガ・ヴェルトフのインターヴァルのモンタージュ」
これらの論文は、おそらく近いうちに戸山キャンパスの図書館で閲覧が可能となります。関心のある方は、ぜひご高覧ください。
さて、『映画学』自体も4月からは体制を新たに2010年度のスタートを切ります。今後はこれまで以上の研究としての質的な向上、メディアとしての訴求性の追求を目指していきたい所存でおりますので、何卒よろしくお願いいたします。
今野 真